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薫の下流日記

日記、近況、習作、その他ゴミ置き場

真夜中

夜、ひとり目が覚める。

ここはどこだろうと思う。

電気が消えていて、真っ暗なので、一瞬ここがどこなのかわからない。

自分が住んでいる、亀戸のアパートの部屋の中なのだろうと思うのだけど、どうにも自信がなくて、電気をつける勇気がない。

よく目を凝らして見ると、家具の配置や、置いてあるものなどから、やっぱりここが亀戸の部屋で、今が2010年で、自分は東京に出てきて物書きをしているのだ、と思うのだけど、電気をつけたら、実はここは広島のアパートの部屋で、すべては夢だった、となるのではないかと思って、ベットから起き上がれず、電気をつける勇気がない。

広島の部屋だったら、自分はまた、行きたくもないネットカフェのアルバイトに通わねばならず、あてもなくブログを書いていて、次の日が来ることに楽しみもなく、できるだけ期待もせず、またたんたんと毎日を過ごしていく、という日々が始まるのだと思うと、どうしていいのかわからない気分になる。

今の自分が体験していると思っていることは、全部夢の中での出来事ではないだろうか。

実はわたしはもう自殺していて、あるいは未遂とかで、病院のベットなどに植物状態でチューブなどにつながれて寝ていて、その二度と目が覚めない意識のなかで、これは見ている夢、自分が作り出した妄想の世界なのではないかと、夜中目が覚めると思うときが多々ある。

最近特に、何か出来事があったときや、何かの瞬間、何かこの感じは以前に記憶があるぞ、とはじめてのことなのに感じることが何度もあり、その感じをたどって行くと、どうもずっと前に見た夢の中の出来事と同じで、東京に出て作家として活動している自分の話を、広島時代の自分が夢の中で見ていたことと、全く同じことを繰り返しているような錯覚に陥るときがある。

勇気を出して電気をつけたら亀戸の部屋で、いまこの日記を書いているが、これもすべて、広島の病院のベットに寝ている自分が、夢の中に思い描いている自分で、いま日記を書いているというのも、その夢の中の登場人物が日記を書いている、ということなのかもしれない。

 

2010.07.09 Friday

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