薫の下流日記

日記、近況、習作、その他ゴミ置き場

おしりの穴を見せに行く

おしりの穴を友人に見せるため千葉に行った。
おしりの穴を友人に見せるため総武線に乗った。

総武線の、銀に黄色い線が入った電車に揺られながら、どうやったらおしりの穴を見てもらえるだろうかと考えた。それはとても困難なことのように思われる。攻めても攻めても落ちない城のようなものだ。大阪城を落とすぐらいに困難だろう。だから、作戦名は「大阪夏の陣・冬の陣」と決まったが、実際どう攻めるかが難しい。列車に揺られながらわたしは悩んだ。わたしには徳川家康のような狡猾さが求められているのだ。

まず、おしりの穴を見せる、見る、ということはへんなことだ、という、この、わたし達が知らず知らずのうちにそう思わされているという、社会通念というか、社会常識というか、固定観念というか、そういうものを、相手になくさせないといけない。なくさせるのは無理だとしても、わたしのおしりの穴を見ている間だけは、忘れさせないといけない。

しかし、そんなにおしりの穴を見せる、見る、ということはへんなことなのだろうか。

女性を差別するわけではないが、女性はおしりの穴をよく見せている。わたしはスケベで、よくエッチな動画というものを見ているのであるが、その動画で、いつも女性というもはわたしにおしりの穴を見せている。女性の方では、どこか最近ではそいうことに躊躇しない方がカッコイイ、モテる、とさえなっている時代である。

 

だからわたしも、タバコを吹かしながら、赤ワインを飲み、それなりに男性経験が豊富そうな感じの、テレビ番組や雑誌などに出ている、オシャレ、と言われる感じの女性になれば、そんな感じに自分の気持ちを持っていければ、恥ずかしいどころか逆に誇らしくなるはずで、おしりの穴を見せられる。つまり見せられるはずである。

今回たまたまおしりの穴が痒くなったという大義名分を得て、おしりの穴を見せる機会を得た。そういう女性と同じように、これはわたしも見せることなど躊躇しない、逆にオシャレでさえあると、器の大きな人間になれるということで、ぜひチャレンジ、チャレンジ一年生ということだろうと思う。

ということを、大雑把に、適当に端折りつつ、何とか上手く言えば、強引にそうだよね、なんていう空気に持って行けば、これはもう大阪城の外堀は埋まったようなものだ、と思った。

そう思っていると、電車は、わたしのおしりの穴を見る人が住んでいる県、千葉県に入った。おしりの穴を見てもらうために、幾つも駅をこえて、何十キロも旅して来たのだから、絶対に見てもらわないといけない。私は外の景色を見ながら、なぜか竹内まりやの「駅」を口ずさんでいた。やがて友人の住む町の駅に着いたので、わたしは降りた。

既に外堀を埋めたわたしをホームに残して、銀色に黄色い線を引いた列車は扉を閉じ、もの凄い勢いで、さらに千葉県の東へと走り去って行った。

 

2008.12.02 Tuesday