薫の下流日記

日記、近況、習作、その他ゴミ置き場

続きのこ狩り

ある日。

真夜中二時、部屋の電話が鳴る。しかしわたしは出ない。わたしは基本的に電話は居留守なのだ。留守電に切り替わる。よく知る声が、わたしの名前を連呼している。うんこか?風呂か?と呼びかけている。

受話器をとると、既にわたしのアパートの前まで来ていると、電話の声はいう。下りていく。ふたりの友人が、車のそばに立っていた。自動販売機の光が、ふたりを照らしていた。ひとりはたばこを吸い、もうひとりは缶コーヒーを飲んでいた。

わたしに気づくと、なぜかふたりは半笑いの顔になった。わざと頭を深々と下げて、お久しぶりです、とふざけて言った。

ふたりのうちの一人、ジョージ・ハリスンに似ている方(谷口)を、わたしは問い詰めた。なぜ、わざわざ贈った、画伯直筆、「まいたけ超好き」オリジナルト レーナーを着ていないのかと。さらに問い詰めると、以前贈った、「キノコ狩り」オリジナルTシャツも、「ぶなしめじ」オリジナル白ブリーフも、いまだ着用 していないという。普段着ていないという。

友人の車に乗り込みながら、元自動車販売店営業、現派遣社員ジョージ・ハリスン似(谷口)を、芸人の自覚が足りないと説教。女心をわかっていないと説教。

「ぶなしめじ」オリジナル白ブリーフを穿いてさえいれば、蛍光灯に群がる蛾のように、女子が寄ってくるというのに。

この最終勝負パンツ、男性のモノが位置する部分に、油性マジックでぶなしめじと書いてある、この世で、一枚のオリジナルブリーフさえ穿いていれば、女子と はこんなにスケベな生き物なのか、と痛感するぐらい、女子は寝かせてはくれないはずである。パンツ一丁になったそばから、フライングボディープレスで押さえ込まれるはずである。

思いやりというものは、いつも伝わらないものだ、とわたしは思った。

 

2007.01.06 Saturday

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