薫の下流日記

日記、近況、習作、その他ゴミ置き場

あるじのひと

どうやら、わたしの住む地方都市にも、メイド喫茶なるものが出来たそうです。

5人のメイド募集に、100人の応募が来たそうです。

オタクやひやかしの男に、自分の顔や身体を検分されたい年頃の女子が、わが町にはそれほどいるのです。街行く女が総てメイドに見えます。

息をひそめて、間合いでまさぐりあうのです。
うわのそらで、お茶を出したり、トランプしたりがしたいのです。
そしらぬ顔で、顔には出さずに、気配や、間合いで、まさぐりあうのです。

そんな欲望に、脳や身体を支配された男子は、出された、お茶やお菓子やお食事を、密集しつつ、うわのそらで、飲むとも食べるともなしに、弄ぶのです。

そんな欲望でヌラヌラした、お視線やお意識を、脳や身体で感じまくりながら、女子は、そしらぬ顔で、おかえりなさいませご主人様とか、お手製のレアチーズ ケーキを食べてくれないと嫌ですよご主人様とか、口に出して、口のなかで、その言葉を転がしたりして、はにかんでみせたりしたいのです。

レ・ア・チーズ・ケェエキでぇすよご主人様。

どエロです。萌え死にそうです。

旋律的で触覚的な、溜息の出るような喜びが、永遠に終わることなく続いていくような、乳房と乳房が重なりあうような、それは終わることのない皮膚的な快楽。甘い蜜の部屋です。

行きそこねました。

「お嫌?」とか「ね」とか「もう遅いわ」とか「なんでそう言ってくださらなかったの?」とか「だって、あたしがそうしたかったんですもの」とか薫も言われたかったです。えっ、メイドはそんなことは言わない?バカな、僕は騙されないぞ。

ご主人様ですよ、ご主人様。あるじのひとなのですよ。

 

2007.01.05 Friday

広告を非表示にする